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【アメリカ大学の選び方】志望校選びに重要な18のポイント

f:id:miumiu19:20200730064133j:plain専門学校から4年制大学まで全てを合わせると、アメリカには約5300もの大学があるそうです。ちなみに、日本は約780校なので、そのすごさが分かりますよね。まあ、人口と国土の広さが桁違いなので当たり前ですが。

さて、本題にもどると、この中から自分にベストな学校をさがすのは本当に大変です。何せよ、いろいろな項目があるので、どれを重視すべきかが分からなくなりますよね。クラスサイズ?先生の質?スポーツ?ってね。まあ、どれもだいじではありますけどね。

今回は、効率的な大学リサーチ・志望校リストの作り方をご紹介します。 

アメリカ大学志望校リストの作り方(もくじ)

ラージリストとスモールリスト

大学志望校リストは2段階に分けてつくることをオススメします。というのも、いきなり受験する10校に絞れというのは大変なので、最初はラージリストをつくりましょう。

ラージリストとは、その名のとおり大きいリストのことで、ここでは少しでも興味があったり、受験する可能性がある大学をポンポンのせていきましょう。あまり1つ1つの大学を深く調べる必要はありません。なぜなら、実際に受験する大学をラージリストの中から選択するときに、つまりラージリストをスモールリストにするときに、しっかり調べばよいからです。あとで、あまり好みじゃないなーと思ったら、リストから外せばいいだけのことですから、ラージリストづくりは気軽に!

僕は最終的に18校ぐらい受けましたが、ラージリストには30校以上はあったと思います。やっぱりラージリストがあると、その候補から削ればいいだけなので、スモールリスト(最終リスト)をつくるのがとても楽でした。皆さんもぜひこの2つのリストを使いこなしましょう!

また、ラージリストができたら、そのリストにのっている(受験する可能性のある)大学のレベルや特徴だけでなく、募集要項も確認し、ExcelGoogle Sheets などに記録しましょう。なぜなら、行動する前に何のテストを受ければいいかや推薦状は何枚いるのかを分かっていれば、あとで何かが足りないなんてことにならずにすみますから。

ちなみに、ラージリストとスモールリストをつくる理想的なタイミングは、以下の「アメリカ大学受験計画書」に詳しく書いてありますので、ぜひそちらも参考にしてください!

大学を3つのグループにわける

リストの大学は、自分の学力と比べてランクづけします。日本でいう入試難易予想みたいなものですね。アメリカ大学受験の場合、自分のテストスコアを大学のテストスコア(四分位数)に比べて難易度予想をします。ちなみに、大学の共通テストスコアの四分位数や平均は Prep Scholar などのサイトで簡単にみつけることができます。

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共通テストスコアの四分位数

四分位数 (Quartile) は合格者の共通テストスコアを4つにわけて表します。例えば、75パーセンタイルスコアが1440点だとしたら、合格者のトップ25%は1440点以上とったということです。つまり、あなたのスコアが1440点以上なら、あなたはトップ25%に入る可能性が高いので、合格する可能性も必然と上がります。(ただ、これは前年のデータなので、変わることもあります)

リーチ

いわゆる高望みの大学ですね。もしSAT(Math & EBRW 両セクション) やACTのスコアが合格者の25パーセンタイルスコア以下の場合、その学校はリーチ校になります。例えば、あなたのSATスコアが Math 620点 EBRW 600点だとしましょう。大学Aの25パーセンタイルスコア(つまりこのスコア以上だと合格者のトップ75%に入る)が Math 700点 EBRW 700点なら、あなたのスコアはどちらも合格者のトップ75%に入らないので、その大学はリーチ校となります。またSATの場合、どちらかのセクションが25パーセンタイル以上だとしても、リーチとしてカウントしましょう。

ただ、スコア関係なしに常にリーチ校という学校があります。それは、ハーバード、MIT、スタンフォードカリフォルニア工科大学、IVYリーグ上位校などのトップ10の常連校です。これらの大学は、いくらスコアがよくても、入学選考のレベルがダントツで難しいため、「ターゲット(合格圏内)」になることはありません。

ちなみに、リーチ校の合格率は10%以下と考えた方が良いです。つまり、受かることをあてにしてはいけません。すごく運がよかったら合格するかも、と考えておきましょう。

ターゲット

こちらは合格圏内の学校です。判断方法ですが、SAT(両セクション)・ACTのスコアが75パーセンタイル~25パーセンタイル(つまり真ん中のMid-50)にあること。また、SATの場合、どちらか片方のセクションが75パーセンタイル以上であっても、その大学はセーフティではなく、ターゲット校とすべきでしょう。

当たり前ですが、スコアが25パーセンタイルよりも75パーセンタイルに近ければ近いほど、合格率はあがります。なので、それにもよりますが、ターゲット校の合格率はだいたい40~60%ぐらいではないでしょうか。

セーフティ

最後はすべり止めです。ACT・SAT(両セクション)のスコアが75パーセンタイル以上に入っていれば、その学校はセーフティとして良いでしょう。ただ、これはあくまで共通テストだけを使った予想なので、他の課外活動・推薦状・エッセイの出来によっては、合格率が下がる可能性もあります。

なので、一概には言えませんが、セーフティ校はだいたい75%ぐらいの合格率と考えておきましょう。確実ではありませんが、かなり高いチャンスがあります。

3つのバランス

ラージリストをつくるときは、3つのグループ全てに大学があるようにしましょう。ただ、実際にそれぞれのグループから何校をうけるかは、あなた次第です。まあ、スタンダードは1:1:1ですが、例えば、セーフティを減らし、その分多くリーチを受けたいのであれば、スモールリストをつくるときに、そうなるように調節すればいいだけのことです。そこは受験費用 (application fee) と受験できる大学のリミット (学校によっては)と相談しながら決めましょう。

僕の高校は受験できるのが10校まで(少な!)と決まっていたので、すごい悩みました。やっぱり、いくら受かる確率が高いとはいえ、セーフティを削るのは意外と勇気がいるものです。でも、結局僕はリーチ重視で行きましたが、結果的にはよかったと思います。アメリカの受験は1回きりですので、チャレンジすることもだいじです!

大学しらべのチェックポイント

ここからは、大学を調べるうえでの、チェックポイントを紹介していきます。最初に言った通り、いろんな項目がありますので、とりあえず思いつくかぎり全部書いてみたいと思います。

アカデミック (学業)・セクション

まず、大学のチェックポイントを大きく2つのグループにわけると、アカデミック(学業)とソーシャルライフ(キャンパス生活)になります。無論、大学には勉強しに行くので、より重視すべきはこれから説明するアカデミックに関するチェックポイントです。

大学のレベル・評判

最初にチェックすべきは、大まかなレベルと立ち位置、そして評判です。ハーバードやスタンフォードなどの超名門はともかく、アメリカの大学はほとんど知らないというひとは多いのではないでしょうか?実際、僕もはじめはトップ100大学の3分の1も知りませんでした。まあ、僕のアメリカ人の友達たちも地元の大学しか知らないかんじなので、無理もありません。

だからこそ、まずはアメリカ大学ランキングなどをみて、どんな大学があるのかみてみましょう。僕がよく使っていたのは U.S. News によるランキングでしたが、他にも The Higher Education や Forbes などたくさんあるので、いろいろみてみましょう。

ランキングをみて、興味がある大学は、自分のスコアと比べて、ラージリストの3つのいずれかのグループに入れましょう。まだ、テストを受けたことがないというひとは、厳密にグループ分けしなくてもよいですが、セーフティクラスの大学も忘れないようにしましょう。(レベルの高い大学ばかりにならないように)

ランキングの注意:ランキングはあくまで大まかなレベルを判断するためだけに使いましょう。絶対大学選びの最終決断などをランキングでするのはやめましょう。なぜなら、ランキングはそれぞれが独自の評価方法でランキングづけをしており、いろんなのをみれば分かるように、ランキングによって大学の評価は、これでもかというぐらい違います。だから、必ずしも15位が22位より上というわけではありません。30位と70位では別ですが、差が10~20くらいならほぼ同じレベルです。なので、大学を「ランキングが高い」という理由で選ぶのはオススメしません。

学部のレベル

もしも大学で専攻したい科目が決まっているのならば、その分野に強い大学を中心にリサーチするのもよいでしょう。いくら大学としてのレベルが高くても、あなたの勉強したい専攻のプログラムがあまり良くないのなら、意味がありません。別に細かく決まってなくても、大まかに進みたい分野が(IT、医療系、ジャーナリズムなど)があるならば、それだけでだいぶ絞れます。

また、大学自体はあまり有名じゃないけど、特定のプログラムだけ群を抜いてレベルが高い、なんてこともあります。例えば、ワシントン大学イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校はすごい有名ってわけではありませんが、コンピューター・サイエンスに関してはトップクラスのプログラムを持っています。ついつい大学の知名度などを気にしてしまう人もいると思いますが、より優先すべきは科目のレベルです。

特別プログラム

大学によっては、複数の異なる分野にまたがるプログラム (interdisciplinary) や普通とは違うユニークなプログラムなどがあります。例えば、カリフォルニア大学バークレー校では、M.E.T というビジネスとエンジニアリングを合わせたプログラムがあります。4年の間に2つの学士号がもらえるうえ、2つの分野で一流の教育をうけられるという、とても魅力的なプログラムです。

また、南カリフォルニア大学には World Bachelor in Business というアジア・ヨーロッパ・アメリカの3つの大学で勉強し、3つの経営学士号を取得するというユニークなビジネスプログラムがあります。このような大学特有のプログラムは2つ以上の分野を極めたいという人やちょっと普通と違う勉強してみたいという人はうってつけです。

ただ、こういったプログラムは、枠が少ないうえ、途中編入できないことがほとんどですので、興味があるひとはしっかりと準備し受験しましょう。

研究プロジェクト・施設・教授

特に理系の生徒は、大学でどんな研究が行われているのかや施設の充実度を調べておくことがだいじです。学校によって力を入れている分野はちがうので、それによって研究資金・設備や教授の質がちがってきます。特に後者は、理系の生徒に限ったことではありません。もし尊敬する学者、研究者(ノーベル賞受賞者など)、教授などがいるのならば、そういう人たちのしたで勉強できることほど、うれしいことはないですよね?また、大学によって研究プロジェクトに参加できる機会などもちがうので、しっかり調べておきましょう。

学習環境

この項目で最初にチェックすべきは、大学のサイズとクラスのサイズ。大きい大学と小さい大学(または中規模の大学)では全く雰囲気がちがいます。どちらがいいということはなく、これは好みの問題です。

また、勘違いしてほしくないのは、大学のサイズとクラスのサイズは必ずしも関係していないということです。大規模の大学であっても、クラスは比較的小さかったり、逆もあります。クラスサイズもまた好みの問題ですので、自分にあったものをさがすのがよいでしょう。

2つ目は生徒のつながり・コミュニティ意識の強さです。生徒同士は助けあう感じなのか、それともライバル意識が強いのか。前者は生徒同士で協力し合う感じで、後者はお互いに切磋琢磨していく感じですかね。

3つ目はケアの充実度です。教授(質問用の時間をとってくれるのかなど)やカウンセラーはよくケアしてくれるのか、それとも自分のことは自分でやれ!という感じなのか。でも勘違いしないでくださいね。大学は幼稚園ではないので、他力本願ではダメです。ケアがよいといっても、何でも人任せでよいというわけではありません。

これらは全て自分に合うかどうかの問題なので、別に正解はありません。あと注意してほしいのは、こういうのはあくまで全体的な雰囲気・特徴であって、全部があてはまるわけではありません。ケアが良い学校にだってあまり協力的ではない教授もいるだろうし、逆もあります。大事なのは柔軟性と適応力です。

僕は特にこのポイントを重点的に調べました。というのも、僕は①コミュニティ意識がつよく・アットホーム的な大学に憧れていた②できればクラスサイズが小さいところがよかった③教授と生徒の距離が近く、気軽に質問できる環境がよかったの3つがあったので。まあこれは人それぞれですけどね。

海外留学

日本人学生にとっては、アメリカの大学に行くこと自体が「留学」ですが、さらに他の国で語学留学やインターシップをしたいというひとは、海外留学制度が充実した大学を考慮すべきでしょう。ニューヨーク大学みたいに、世界中にキャンパスがあるところもありますし、ジョージタウン大学みたいに190近くの留学プログラムがあるところもあるので、留学を考えているひとは必見です。

就職

卒業しても仕事がみつからなければ、大学に行く意味がありません。(言い過ぎかな?)なので、全体の就職率のほか、学部ごとの就職率・企業側からの評判なども調べておきましょう。

アメリカの企業によっては、実用的な知識をもった生徒が好まれることもあるので、その大学のプログラムの実用性やインターシップの成功率なども重要でしょう。

また、卒業生のネットワークの強さも大学によってちがいます。学歴・技術はもちろんだいじですが、「コネ」も同じぐらいパワフルになりえますし、持っているに越したことはないので、そこのところもリサーチしておきましょう。

大学院に進む予定のひとは、大学院への進学成功率などにフォーカスしましょう。行きたい大学院の学部にもっとも生徒を送りだしているのはどこか?がポイントです。

ソーシャルライフ・セクション

最初に言ったとおり、大学を選ぶうえで1番だいじなのは、アカデミック(学業)セクションのチェックポイントです。まずは、アカデミック・チェックリストを使い、ラージリストに大学を加えていきましょう。

次に、ラージリストをスモールリストにするとき、または単純にラージリストを絞りたい場合、大学のソーシャルライフ・チェックポイントをみます。これは大学の特徴、大学での生活が自分に合ったかものか調べるためです。いくら大学のアカデミックスが満足のいくものだとしても、環境が合わなければつらいだけです。そういことにならないようにも、このセクションもおろそかにはできません。

それでは、さっそくチェックポイントをみていきましょう。

ロケーション

1番はこれでしょう。大学が位置する場所の環境は3つのタイプにわけることができます。都会 (Urban)、田舎 (Suburban)、田舎 (rural) の3つです。

ロケーションに影響されるものは主に2つです。自由時間の使い方・遊び方、そして就職・インターシップのチャンスです。

都会の大学であれば、クラブへ行ったり、ショッピング行ったりとシティライフを満喫することができ、必然とそういうふうに過ごすことが多くなるでしょう。また、外食の種類も豊富なので、日本食などにも困らないでしょう。もう1つのメリットは、就職やインターシップがしやすいことです。もちろん、学部にもよりますが、大都市には大企業などを含め、ビジネスが密集していますから、チャンスは多いでしょう。ただ、物価は高いでしょうし、外で遊びすぎたり外食しすぎると破産してしまうので注意です。笑 

大学の環境が郊外、田舎に近づくにつれ、自然が豊かになってきます。(あたりまえですが)もし、のんびりと静かな環境で、勉強に集中したいというひとは、こっちが向いていると思います。生徒はあまり外には出かけず、寮でパーティーや飲み会を開いたり、友達と部屋で映画をみたり過ごします。だからか、郊外や田舎にある大学は横のつながりが強いことが多いです。食事はほとんど寮か、数少ないレストランなので、ひとによってはきついかもしれません。でも、物価が安いのはいいですよね。

キャンパス

キャンパスの重要性は改めて説明するまでもありませんね。生徒の「家」であり、カレッジライフの中心であるキャンパスを理由に大学を選ぶひとも珍しくありません。自然に囲まれたキャンパスや大都市のど真ん中にあるキャンパスなど例をあげていったらきりがありません。これは完全に個人個人の好みの問題なので、できるのなら1度見学することを強くオススメします。ただ、それは難しいというひとは、写真やヴァーチャル・ツアーなどを通して、自分がそのキャンパスで生活しているところを想像してみましょう。

治安

環境に関しては上記のようなエンターテインメントやレストランなどに目が行きがちですが、キャンパス周辺の治安は絶対調べておきましょう。なぜなら、それによって行動が制限されることがあるからです。例えば、夜遅くによく出歩いたり買い出しに行くひとは、それをしても安全なのかどうか知っておく必要があります。また、治安が悪い場合は、大学側がどういう対策を講じているのかも調べておきましょう。

クラブ活動・アクティビティ

課外活動はキャンパスライフの全てといっても過言ではないでしょう。大学の授業はそんなに長くありません。なので、生徒たちは空いた時間をじぶんのパッションに注ぎます。大学新聞・ラジオ、環境運動、研究クラブ、模擬国連、ビジネス、ボランティアなどその活動は多岐にわたります。

ただ、大学選びの段階ではそんなに課外活動を気にする必要はありません。というのも、大体の大学はいろんなクラブ活動が既にあるうえ、なければ自分がつくればいいからです。もしどうしても外せない・やりたい活動があるなら、似たようなのがその大学にあるかチェックしたりすることはできますが、そうでなければ、いろんな種類の活動があることだけ確認するだけで十分でしょう。

グリークライフ

グリークライフ (Greek Life) とは、大学にある社交クラブみたになものです。1つの大学にいろんなクラブがあり、アメリカ大学のパーティーライフの中心を担っています。このグリークライフの存在感は大学ごとに強い・弱いがあり(ハーバードみたに全くない学校もある)、その存在感が強ければ強いほど、パーティーカルチャーが強い大学になります。もし、グリークライフに興味があるならば、それがある大学をさがすのもよいでしょう。

生徒のデモグラフィック

デモグラフィックとは生徒の人種、性別、社会経済階級構成のことをさします。性別はどこも大体半々なのであまり気にすることはありません。ただ、個人的には人種構成だいじだと思います。やっぱり、多様性がある学校のほうがよかったので。(海外生を含め)いろんなタイプの人がいるほうが、楽しそうだし、自分と馬があうひとも探しやすいですからね。

昨今は人種だけではなく、社会経済階級にも多様性を求める学校が増えてきました。これはつまり裕福な家庭からくる生徒と貧困層の生徒、そしてその間にいる全ての層の生徒を受け入れようということです。これもまた色んな視点を知ることができるため、社会経済階級の多様性もチェックしてみましょう。

また、それ以前に、その大学の生徒と馴染めるか・コミュニティにとけ込めるのかを判断するうえで、デモグラフィックは重要です。例えば、富裕層の子供が多い大学には、遊びにお金を多く使う生徒が多いです。なので、必然的に「交際費」にかかるお金が増えますので、それがきついひとは、そういった大学を避けたほうが良いかもしれません。全員が全員そうであるわけではありませんが、どうしてもそれが主流だと金銭的な理由で色々不便や居心地の悪さを感じたりすることが多くなります。

人間の価値観は育った環境(社会経済階級)とアイデンティティー(人種)に多く影響されるので、どういう生徒がいるのかを調べるうえで、デモグラフィックはとても役に立ちます。

宗教

アメリカでは宗教系の大学は全く珍しくありません。ただ、その宗教の大学への影響力はまちまちです。最近では、一応宗教系の大学ではあるけど、ほとんどその感じがない・いたって普通の大学というところも多いですしね。

ガッツリ宗教系であっても、ほとんどの大学は宗教・人種に関係なく温かく迎えてくれるので問題ありません。例えば、ノートルダム大学はカトリックの影響が強く(キャンパスに教会があるほど)、生徒もカトリックが多いですが、他の生徒も受け入れますし、差別・宗教行事などの参加の強制などは全くありません。むしろ、カトリックの良さである、互いを助けあうことが信条なので、生徒間の絆はとても強いなどと良いこともあります。

なので、あまり宗教自体は気にしなくてもいいですが、生徒のデモグラフィックが偏ったり、特有の「空気感」などがあったりするので、大学のソーシャルライフを学ぶうえでは欠かせないでしょう。

スクール・スピリッツ&スポーツ

スクールスピリッツとは愛校心のことです。アメリカでは、生徒たちがそこの大学生であることをすごく誇りに思っている、いわいる「スクール・プライド」が高い学校があります。これらの大学は、スポーツチームが強いことが多く、自チームを大勢で熱狂的に応援する試合観戦が名物です。

ファイナンス

アメリカの大学は本当に学費が高くて、頭が痛くなりますよね。だから、大学を学費で選ぶひともいるでしょう。ただ、これはあまりオススメしません。

なぜなら、実際にかかる学費とウエブサイトなどに載っている「スティッカープライス」(店頭表示価格)は違うことのほうが多いからです。例えば、ランキングや公式サイトにのっている学費が7万ドルだとしても、実際は奨学金などでそれ以下になる場合が多いです。

なので、学費で選びたくなる気持ちは分かりますが、まずはアカデミックとソーシャルライフからリサーチし、最後に経済的に可能かを検討することをオススメします。こうすれば、本当だったら奨学金をもらえて行けたのに、学費が高いすぎて受験するのを断念してしまった、なんてことを防ぐことができますから。

ただ学費は安いに越したことがありませんよね。ここからはちょっとでも海外留学がしやすくなるように出来ることを紹介します。

奨学金

アメリカには2種類の奨学金があります。Need-Based は必要に応じて支給されるもので、各家庭の経済状況を審査したうえで奨学金の額がきまります。ただ、海外生 (International Students) に支給される奨学金アメリカの生徒(Domestic Students)に比べてはるかに少ないため、結構厳しいです。

さらに、これは学校にもよりますが、Need-Basedで受験する際は、あなたの経済状況も考慮されるため、それにより不合格とされる可能性もあります。大学側も海外生に出せる奨学金に限度があるため、学力・能力的には大丈夫でも、それにより落ちてしまうことがあるのです。逆に経済状況が入学選考の対象とはならない Need-Blind Admission もありますが、先ほど言ったように、海外生がこれの対象になることはほとんどありません。

なので、海外生はもう一方の Merit Scholarship を狙うほうがいいです。これは成績や課外活動の優秀者に送られるので、海外生でも十分チャンスがあります。もしも全額近くの奨学金が欲しい場合、自分のレベルよりも少し下の大学を必ず受けましょう。そちらのほうがチャンスがあります。僕も何校かオファーをいただきましたが、全てセーフティ校・ターゲット校からでした。リーチ校は受かるだけでもギリギリなので、なかなか奨学金がもらえることは少ないですね。

大学によっては、生徒全員が自動的に Merit Scholarship の対象になるところもあれば、さらに追加の願書が必要だったり、早めに願書を出さないと選考対象にならないところもあるので、しっかり奨学金情報を集めることをお忘れずに。

州立大学・私立大学

よく州立大学のほうが安いと聞きますが、それはその州に住んでいるひと・家を持っているひとに限ります。州外・海外生にとってはあまり変わりません。まあそれでも私立より高いことは少ないですし、それを理由に州立大学を選ぶひともいます。

ただ覚えておいてほしいのは、私立のほうが奨学金の合計金額や枠が多いということ。だから意外と私立のほうが安くなることもあります。まさにさっき書いた、「スティッカープライス」に惑わされてはいけないということですね。特に奨学金を多く出している私立大学などを調べてはどうでしょうか?

寮を出る

大学によっては1年生は寮に住むことを義務付けているところがありますし、そうでなくても1年生の間は寮生活のほうが良いと思います。最初は土地勘がないうえ、寮はキャンパスに近くセキュリティもしっかりしているので、いろいろと便利で安心です。

ただ、寮費もばかにはならないので、2年目以降は大学近くのアパートなどを友達と借りるのも良いでしょう。家賃を何人かで分ければ安くすみますし、寮とはまた違った楽しさがあります。

まとめ ~完璧を求めない~

短くまとめようと思っていたのですが、無理でした。笑 以下に要点をまとめました。

今回のポイント

①ラージリスト・スモールリストを使いこなす

②大学はレベルごとに3つのグループに(リーチ、ターゲット、リーチ)

③アカデミックで大学をリストにのせ、ソーシャルライフで自分にあった大学にしぼりこみ、ファイナンスで経済的に可能か判断する

最後に、大学選びをする時にやってはいけないことは、「完璧」な大学を探そうとすることです。すべてが満点な大学などありません。「完璧」を求めすぎると結局疲れてしまうだけなので、ポイントには必ず優先順位をつけましょう。最初に優先順位を決めリサーチに取り組めば、大学選びはスムーズにできます。グッドラック!



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