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SATとACTって両方うけるのもあり?【プリンストン大学の Dean of Admission のコメント】

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SATとACT、2つとも受けたほうがいいの?

答えは、できるなら受けたほうがいいです

先にいっておくと、アメリカの大学受験でSATとACTを2つとも受ける必要はありません。どの大学も両方を受けつけているので、どちらか1つを提出すればOKです。

ただ、両方受けることのメリットがあることも事実です。

今回はSATとACTを2つ受験するメリット・デメリットについて解説していきたいと思います。そして最後にみなさんが1番知りたいであろう、2つ受けることが入学選考にどう影響するのかを説明します!

ちなみに、SATとACTの違いについて知りたいひとは「【徹底比較】SATとACTの違い」をご覧ください!

SATとACTを両方受けるメリット・デメリット

【1】デメリット

(1)テスト勉強にかかる時間が長くなる

あたりまえですが、受験するテストを1つ増やすわけですから、単純に考えても普通の2倍の時間と2倍の努力が必要になります。

まず、筆者はSATしか受けませんでしたが、1つだけでも十分大変でした。その2倍のストレスをかかえることになると正直ぞっとします。まあ、僕があまり勉強が得意じゃないということもあるのですが。(笑) なににしろ、モチベーションを維持するのが大変でしょうから、そこは定期的に目標を確認するなどの工夫が必要でしょう。

そして「時間」です。アメリカの大学受験では、時間はとても貴重です。成績を落としてはいけませんし(APやIBなら特に大変)、エッセイ課外活動にもそれなりの時間をかけなければなりません。つまり、日本みたいにすべての時間をテスト勉強にそそぐわけにはいかないのです。

もし、他のどれかが少しでもおろそかになってしまうのであれば、両方受けるのはあきらめましょう。そこまでして2つ受けるメリットはありません。

(2)ごちゃまぜになる

やはりSATとACTの勉強を同時にするとなると、どうしても頭がこんがらがってしまう可能性が高いです。それぞれ特徴とそれに応じた対策があるので。

もし両方受けるのであれば、同時期に2つを勉強するのは避けたほうがいいです。1番やってはいけないことは、どっちも中途半端になってしまうことですから、そこは注意しましょう。

【2】メリット

(1)テスト日のオプションが増える

SATもACTも毎月開催されるわけではありません。特にアメリカ国外で受験する場合、その数はもっと限られるでしょう。

もし両方受けられるのであれば、よりチャンス(受験できる回数)もオプションも増えますので、それはメリットの1つでしょう。

あまりたいしたメリットにはみえないかもしれませんが、テストのスケジュールリングって意外に大変なので(無理に受けたり)、オプションが多いほうがプレッシャーとかも軽減されて絶対いいです

(2)勉強の相乗効果?

問題形式はちがいますが、SATもACTも求められる基礎能力はほぼ同じです。まあ、そうでないと不公平になってしまうので当たり前ですよね。

つまり、SATとACT両方の勉強することにより、単体では得られない効果を期待できるかもしれません。実際、ACTの Science Section と SATのグラフ問題など、似たような問題もあるので、2つ勉強することに損はないでしょう。思わね得点アップにつながるかもしれません。

(3)2つのスコアを比べて高いほうをだせる

「【徹底比較】SATとACTの違い」でも書きましたが、共通テストの勉強をはじめる前に、両方の模擬試験をやって、どちらが得意・不得意かみきわめることが重要です。

ただ、じぶんはこっちが得意だと思っていても、実際に受けてみたら、もう1つのほうが高い点をとれたということもあります。運にも左右されますしね。

こういうことがあるので、両方受けてみるのもよいでしょう。最後は高い点をとれたほうを出せばよいだけなので。(1)もそうでしたが、両方受けることは単純に「数の原理」で有利にたつことができます。

【3】ぶっちゃけ両方受けたほうが入学選考に有利なの?

1番気になるところですよね。

結論からいうと、もし両方のテストで高得点がとれるのであれば、SAT・ACT両方だしたほうが入学選考で有利になる可能性が高いです。

これは大学によってちがうでしょうので、一概には言えないのですが、トップクラスの大学ほど、両方のテストを提出すること有利に働く可能性が高そうです。

実際、トップクラスの大学の新入生はSAT・ACT両方を提出した生徒の率が高いことが分かっています。下記のデータをみてください。

データ

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出典:「% FROSH ENROLLED IN FALL 2017 THAT SUBMITTED ACT AND SAT SCORES

これは Princeton Review が出版したデータなのですが、Stanford、Cal Tech、MITなど理数系の大学では特に両方提出した生徒が多いことがわかります。

それ以外にも Harvard や Princeton などの超名門大学でも、20%前後もの生徒が両方提出しています。

これはあくまで推測ですが、大学のレベルが高くなればなるほど、受験者の平均点も高くなりますから、共通テストスコアでの差別化がむずかしくなります。そういうばあい、両方のテストで高得点をとっている生徒のほうが高く評価されるのかもしれません。まあ、そうだったとしても納得ですよね。

プリンストン大学 Dean of Admission の発言

実際、筆者の仮説を裏付けるように、当時プリンストン大学の Dean of Admission であった(2018年に退任)Janet Rapelye は New York Times のインタビューでこう語っています。

 “...more information is always better. If students choose one or the other, that’s fine, because both tests have value. But if they submit both, that generally gives us a little more information.”

判断材料は大いに越したことはないと。「共通テスト」は生徒の学力を測定するための判断材料です。SATとACT両方で高得点をとってる生徒は、どちらか1つでしか高得点をとっていない生徒よりも、判断材料(学力測定の結果)の信用性が高いということでしょう。

まあ、こんなむずかしくいわなくても、単純に比べれば明白です。

  • 生徒A:SAT1480点
  • 生徒B:SAT1480点、ACT34点

この2人の中から1人選ばなければいけないとしたら、だれだって生徒Bを選びますよね。良い判断材料はより多いほうが自分のためになります。

まとめ

今回のポイントをまとめました。

ポイント

①SATとACT、両方で高得点がとれるなら入学選考で有利になる可能性大

②2つの勉強は大変なので、じぶんの「時間」と「やる気」と相談する

③大学選考の他の要素に少しでも悪影響を及ぼすならやめる

以上ですかね。まだプランニングの段階だというひとは、2つ受けることを前提ではじめても損はないでしょう。特にトップクラスの大学に受かりたいのであれば、SATとACT両方の高スコアを持っているに越したことはありません。

ただ、他の要素(課外活動、成績、エッセイ、ボランティアなど)も同じくらい重要なので、そこを犠牲にしてまでもやる必要はありません。



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